2011年01月20日

3日目A 「ホッペの垂れたマダムとキーロパーへ出発」


朝は8:00のバスに乗る為に5:00に起きた。
身支度をして「来たときよりも美しく」の精神で一生懸命お世話になった部屋を掃除した。
結局来た時よりは汚かったと思う。

6:30に朝食を食べ、ホテルの方に「キートス」とお礼を言い、満面の笑みで見送ってくれた。そのままタクシーで前日下調べしておいたバスターミナルへ向かった。

そこにはバス停がいくつもあってどこに待ってればいいのか分からなかった。そこにいかにもスキーへ行きますみたいな格好をしたホッペの垂れた眼鏡のおばさんがバスを待ってたので「キーロパーはどれに乗ればいいの」と日本語で聞いたら「ここでいいわよ。私も同じ方向よ」みたいな事を言ってきたので喋りながら一緒に待つ事にした。全然言ってる事分からないけど何となく分かるもんだなぁとちょっとコミュニケーションに自信がついた。

8:00にバスが来て僕とおばちゃんは乗り込んだ。キーロパー行きのチケットをそこで払い、レシートをもらった。バスのフロントガラスにはヒビが入っていた。この国の車はほとんどガラスにヒビが入ってる。もう買ったらすぐ割るのが常識だぜってくらい割れてる率が高い。単純に寒いからだろうか。別にどうでもよかった。

バスはずんずん北上して周りは雪と木しかない。そして10:00に休憩を挟んだ。
有料トイレ(1ユーロ)を済ませて軽くぶらついてみたらトナカイがいっぱいいた。
僕はトナカイを初めて見たかもしれない。こいつらがせっせとプレゼントを運んでると思うと不思議な気持ちだった。バスは再び動きだし、「もうすぐキーロパーよ」と眼鏡に言われた。

だがここでミスに気付いた。日本でgoogle mapで目的地を検索した地図のプリントをぼんやり見ていたら、どうやら目的地はキーロパーではなくてサーリセルカという事が分かった。何故なら地図の矢印がサーリセルカを指していたからだ。
という事はキーロパーって何だ?サーリセルカにもキーロパーがあるのか?よくある豊田市なのに名古屋○○みたいな建物の名前って事なのか?とよく分からなくなってきたが、とにかく運転手に僕はサーリセルカに行きたいと伝えねばならない。バスはキーロパーに着いてしまったが、やはりそこにはこれといった建物が見当たらなかった。そしてバスに一人の女の子が乗ってきた。

すると運転手が僕の方を見て「お前はここで降りるんだろ」みたいな事を言ってきたので「やっぱりサーリセルカまで行きたい」と日本語で言ったら案の定通じてはおらず、さっきの女の子と眼鏡と運転手が僕の目の前まできてゆっくり僕の言いたい事を理解しようとしてくれた。

女の子がまず分かってくれて、それを運転手に伝えてくれた。すると「チケッ!チケッ!」と運転手は言った。「にゃ?」と僕が聞き返すと「チ!ケッ!ト!」とゆっくり言ってくれた。しかしチケットと言われても僕にはこれしかないし‥と先のレシートを渡したらちょっと呆れて笑ってた。昨日食べた中華のレシートだったからだ。ごめーんと軽く平謝りをして先のレシートを渡したら「ノープロブレム」とすんなり手続きをしてくれた。差額分を支払い、目的地であるサーリセルカについた。眼鏡もここが目的地らしくさっさと出て行った。バスを降りる時にさっきの女の子が何か話しかけてきた。何を言ってるか分からなかったので、助けてもらったお礼に僕が握っていたホッカイロをあげた。何これって顔をしてたのでそれをホッペに当ててあげたら理解してくれてすごく喜んでいた。あれは恋が始まる流れだったと思う。

バスを降りた時間は13:00頃。泊まる場所のチェックインは15:00。まだまだ時間があったのでまずはこの辺の詳しい地図を貰おうと近くのパブに入った。ビールを注文してマスターに貰った周辺の地図と自分のgoogle mapの地図を照らし合わせてみると僕の目的地はこのパブの近くという事が分かり14:30までここで待つ事にした。

すごく雰囲気のいいパブでマスターがかっこいい。weezerのスコット・シュライナーに似ている。窓際には恐そうなヒゲモジャおじさん達がコインで何かゲームをしていた。おそらく何かの賭け事だと思う。僕の前には一人のアジア人がいた。日本人かと思って話しかけようとしたけれど、とても浮かない顔をしていたのでやめておいた。もうこんな生活嫌よみたいな顔をしてた。じゃあ帰れよ!って言いたかったがやめておいた。
しばらくしてそのアジア人の連れが来た。その瞬間の表情の変わり方ったら。無邪気な子供みたいにニパァ♪って笑うんだから。言葉を発して分かったがおそらく中国の方だと思う。話しかけなくてよかった。通じる訳がない。

そんな感じでキョロキョロしたり小説読んだりしてたらいつのまにか14:30になったので店を出た。そして地図を見ながらお世話になるロッジを探す事に。その時の僕はこの後とても苦労する事になるとは思ってはいなかった。













  

Posted by QK at 23:59 | Comments(2)

2011年01月20日

更新忘れていました。

最近トイレでぼんやりしてた時、もう一度フィンランド行きたいなぁと思っていたら、この日記を序章を書いたままぽっかり忘れている事に気付きました。
確かにオーロラは見れませんでしたが、素晴らしい思い出になったので、とても今更ですが記憶を頼りにすこしづつ頑張ります。完成する頃には老人になっているかもしれません。

ではまた。  

Posted by QK at 00:14 | Comments(0)